かの氷河の意味を持って

兼六園

氷河が崩れ堕ちる映像を見て、僕は子供の時から、不安だった。 それはテレヴィジョンの中の人が僕に、途方もない時間がそれを形成したことを伝えたからだ。それほどまでの時間の結晶物がいとも簡単に、あのような巨大な音をたて、一瞬のうちに海中へと消えていくのだから、僕はもう「間に合わない」と思った。確実に今年中にはなくなってしまうと思ったのだ。何か途方もない強大な力を感じたものだ。それは、今この瞬間にもどこかの海でクジラが宙を舞っていることの感覚に …

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今すること。【YÆLE 練習号】発刊

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【YÆLE(ヤーレ) 練習号】発刊のお知らせです。 この度、我々は未来を紡ぐための一所作として、そしてその一所作目として【YÆLE 練習号】の発刊に至りました。 写真的散文のようなものとして、僕自身は取り組まさせていただきました。それは必ず前後の時間軸をこぼさぬように、流れの中の断片、そして、誓いや証のようなものを意識しました。つまり、今する、ということを今したのです。我々は、永遠に【今】にしか在れず、そして、その【今】は次々と流れてい …

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太陽と地球と月

鳩

先日、懐かしい友が訪ねて来た。 上京したてのころ、僕は寮に入っていた。その時の二つ隣の部屋がその彼だった。僕は美容師、彼は写真家。それぞれに、或るぶれないものを感じながら 接していたと思う。決して口多く話し合う間柄ではないが、七年ぶりに再会した今でもそのいい意味での距離感は変わっていないと感じた。 確かに内に秘める情熱的指針には何らかの変化は及んでいると思う(実際僕は世界的なヘアメイクになるためにっていうのを模索していた。しかし日々こ …

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僕は昔、キャラメルのおまけにドキドキしていた

NISHIKOYAMA

GR1s 四角ばかり。 これは不動前近辺のとある一角。手前が駐車場になっていて、おそらく古い建物が壊されてあらわになった、はみ出してはいけないと必死さを感じる場所だ。 普段の場所にフッとこういったものの存在に気付くことがある。それはカメラを持ち出し始めたころから顕著になったのではないかと、好印象に自分の行いを肯定している。画角や光の調節によってもちろん仕上がりの嬉しさは左右されてしまうのだけれど、なにより大事なのはそういった景色をなるべ …

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隈D家長男

隈D

隈D家長男の散髪後の一枚。 これは、カメラを向けると格好をつけていた隈Dに、「意識してるでしょ?」と言った瞬間にほころんだもの。 やはり一方的に向けられたものにはそれだけの分しか返って来ない。よりお互いが近づけた瞬間、真実は明るみになりやすいのではないだろうか。 このようなことは、人と人との関係にも言えそうだ。傲慢なエネルギーはただいたずらにそれ相応の斥力を生むだけなのかもしれない。気をつけよう。 koko Mänty (kissa) …

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