2011 03 31

ネギ畑やら、キウイ、ブドウの果樹園

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外が少しずつ幸福な暖かさを保ち始めました。 この頃の風に浴びるといつも思い出す風景があります。 嘘のような若草色の引き詰められた絨毯。まるで全てこの先まずいことなど起こる訳がないとでも言わんばかりに煌々と降り注ぐ窓辺の陽光。窓から覗けば眼前に広がるネギ畑やら、キウイ、ブドウの果樹園。そこは、三鷹市にある学生寮の五帖一間。ボクはそこから東京の全てが始まった。そこは間違いなくボクの完璧な宇宙だった。 まだ友達も乏しいボクは、近所のおじさんが …

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アロエを探す旅

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暴力的にボクが飼い犬を怪我さすとか、それを誰か別の人間のせいに陥れるとか(しかも巧みに)、その犬の傷を癒すためにアロエを探す旅に出て(と言っても、実家の近所)祖母と探していて、どうしても祖母を危険な道から逃せないもどかしさだとか、そして案の定、極寒の冬の海に祖母は落ちてしまい、近くの者がだれも助けにいかないもどかしさ(そしてまた、誰かのせいにしている)、結局ぼくが行って飛び込んだのだけど、水の中だからと覚悟していた重さよりも遥かに祖母が …

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遥か昔、かの彼が見付けたもの

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色を失っても(実際には二色のさじ加減だが)、そこに鮮やかな(まさに生きている)朱ともとれる赤を認めることができる。当然経験からくるものが多分だが、それは想像力だ。 それは群青でもいいし、緑でも、山吹色でもいい。 ボクが、赤だと主張すれば、当然赤いのだが、この場合は、何色でもいい。 ココで大事なのは、鳥達が一斉に見上げるその視線の在処だ。【ココにはなにもそのヒントになるものは、ほとんどないと言ってもよい。おそらくは野外であるとかそういう些 …

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牧歌的と、テト(kissa)祭り

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今、コインランドリーに行ってきました。 街はのどかに流れていました。耳に届くのは、行き往く人々の幸福のような声、殊更エンジン音の小さくなった車の音、風の音、カラスの鳴き声、そして、ランドリーの廻る音と、ページをめくる音。全てが用意された順序のように組合わされ、まさしく牧歌的と言える情景。 バイクにかけられた保護用の鈍く輝くグレイのビニールシートが、風に馴染むようにひらひらと、内や外に揺れ、波打つ様をみたときに、どういう訳か春の期待みたい …

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イトイ新聞のをみつけた

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一杯のコーヒー。 彼がボクに与えてくれるもの、正しく至福というもの。 出されたコーヒーもうまいが、やはりいれるという行為がまたいい。それを知っていると、入れられたコーヒーの持つ時間、空間すら特別なものに昇華できる。 まずは豆から出合わなければいけない。 ボクは幸い近所のCoffee Roast brunというところで購入している。ココは女性店主が一人で営んでおり、コーヒーの細かい質問にも答えてもらえる。注文時からの焙煎となり(店内はいつ …

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