わたしが生きている世界はまるで球体です。4

まるっきり空いてしまいました。旅は4日目です。どれだけ続くんだとお思いかもしれませんが、わりと続きます。小出しなわけではありません。持久力の問題です。いつまでも5月の話を申訳ないとは思ってはいるんです。しかし、始めたからにはやり遂げなければならない。僕は大人だから。僕は子供の頃、ずっと大人になりたかったのだから。

2014年5月10日、旅、4日目、続き

モニュメントバレーを発ち、次に向かうのはとてもスピリチュアルな場所、“セドナ”。

こういったアップダウンもけっこうあります。

この大地ではいかに“モニュメントバレー”を離れようとも、至る所にモニュメントなわけなのです。

ちょっと寄り道、“レイクパウエル”。ここは昔グランドキャニオンをも凌ぐ眺望だったらしいのですが、今は水の中。人工的につくられたとても巨大な人造湖なのです。満水時は琵琶湖ほどだとか。もちろん発電を目的としたダムです。得ようとしたもの、失ったもの。

そして、いざ、と思い、最短ルートをカーナビケーションに従ってずんずんと進んでいくと、ふっと目に入った赤い簡易の標識(とても大きい)、「この先通止め(的英語)」。

??この道しかないのに、、随分来たのに戻るしかないのか、、あの標識は嘘だったんじゃないか、読み違いか?もう少し行けばわかるか?などと迷ってしばらく進んでみたものの、ただ道は遥かに続くばかり、、さすがに怖くなり広い路肩に停まって、インターネットやレンタカー屋に問い合わせていると、現れました、それはもう申し合わせたかのように。そして彼はこう言ったのです。

「不安か?」

そう、保安官です。

この先は崩落が起きていて通行止め、少し戻ると臨時道路ができてるから、そこからセドナに行けるよ。カーナビが何か変なことを言うかもしれないけど、気にしないでくれ。俺を信じてくれていい。

男前でした。セドナはどうやら呼んでくれているようです。

路頭に迷って保安官が現れた場所。(撮影時まだ不安時)

セドナに近づくにつれ景色は変化を見せ始めました。本当にこの土地は豊かです。

雪山も現れました。

いつまでも、まるでポテトチップスみたいに食べてもなくならないオーガニックスーパーで買ったアメリカンチェリーに怯えながらも、いつか夢みた死ぬ程食べるさくらんぼの喜び。

アメリカのどす黒いさくらんぼは僕になり、僕はまたアメリカのどす黒いさくらんぼになったのでしょう。
それではまた(5月9日facebookより抜粋)

|

|

|

持久力の問題です。

続く。

koko Mänty (kissa)   〜森へ〜  成重松樹  Matsuki Narishige

  • Print
  • Facebook
  • Google Bookmarks
  • RSS
  • Tumblr
  • Twitter